読書プラン情報

ルツ記―神の愛とあがないの物語サンプル

Ruth: A Story of God’s Redeeming Love

7日中 4日

周りの人との関係は、自分とキリストとの関係を表します。ボアズは、自分の畑で働く人々との交わり、ルツへの接し方、ナオミへの援助の仕方を通して、キリストの愛に満ちた優しさを表しました。当時のイスラエルでは、誠実であることや神をおそれて生活することがめずらしいことだったことを考えると、ボアズの人格はより際立ったものになります。ルツ記におけるボアズの最初の言葉は、主(ヤハウェ)の御名(みな)による祝福でした。ボアズの心の中心は神であり、周りの人が主の祝福を受けることをなにより望んでいたのです。これらすべてのことにおいて、ボアズはキリストの姿を予表しています。


ボアズは畑で働く人たちに傲慢(ごうまん)な態度で話しかけることもできたはずです。しかし、ボアズは自分と対等に、兄弟として扱いました。収穫する人々の返答も同じように善意に満ちており、ボアズの祝福を願いました。ここでは「周囲の人々と祝福を交わすことは神の御旨(みむね)にかなっている」ということを学ぶことができます。


ルツはボアズの畑に収穫の後の落ち穂を拾いに来ました。(当時のイスラエルでは、収穫の際に残された落ち穂を拾うことで貧しい人々を助けていました。)ボアズは刈る人たちを監督しているしもべにルツのことを尋ねました。短い会話の中で、この監督はルツがモアブの出身であることを二度も口にしました。おそらく、無意識のうちに、ルツがイスラエルの敵として知られる異教の地からの移民であることを強調したのでしょう。一方、ボアズはルツを褒めて、ルツを自分の娘と呼びました。ボアズは、普段は男性労働者のために用意されている水をはじめとする、家族の一員としてのケアを提供し、昼の食事を一緒に食べるようにと招きました。ふたりが十分食べられるようナオミのところに持ち帰るために、2週間分の給料に相当する穀物を与えたのです! ボアズは残りの収穫期の間、ルツに自分の畑で落ち穂を拾うように言い、収穫している人々にはわざと余分に穂を残すように、自分の働き人にはルツをとがめたりしかったりすることのないように命じました。ボアズはルツの過去からくる烙印(らくいん)をこえて、敬意をはらい、保護に値する貴重で重要な存在としてルツを見ていました。


畑の人々に対するボアズの接し方は、寛大かつ尊敬に値するものでした。ボアズは純粋にその人たちのことを心配していました。特に、モアブ人である神の娘、ルツのことを。なぜボアズはそんなにルツに興味を持ったのでしょうか。町のほかの人たちと同じように、ボアズもルツが義理の母であるナオミにつくしてきたことを聞いていました。その結果、ボアズは同じように愛に満ちた優しさをルツにも示しました。ボアズは立派な人で、他人の徳のある行動も認めていました。ボアズは見かけだけでなく、本当にすばらしい人でした!


ボアズと周りの人々との交わりは、キリストと周りの人々との交わりを予表しています。ボアズが自分の働き人を祝福したように、キリストも地上にいる間、周囲の人々を祝福されました。それらの人々を受け入れ、いやし、悪霊を追い出しました。ボアズが自分の働き人に食事を与え、共に食事をしたように、キリストも神に従う者たちを養い、共に食事しました。ボアズが周りの人々を兄弟姉妹として接したように、キリストも私たちに同じことをしてくださいました。ボアズが周りの人々に自ら関心を持ち、世話するという責任を担ったように、キリストもご自分が召された人々に自ら関心を持ち、責任を負われたのです。


神を礼拝することの素晴らしいところは、神が私たちの人生に積極的に関わってくださることです。神は、後部座席に座って傍観するために世界を創造したわけではないのです。神の「内在性」とは、私たちにとって、神は知り得る、感じ得る、理解し得る存在であるということです。全世界をつかさどる全能の神と私たちの間に考えられないほどの隔たりがあることを理解している神は、私たちが神を知り、神と一人ひとりが関わることができるように、人のかたちをとった御子(みこ)イエス・キリストを遣わされたのです。これがキリストの受肉です。神が人となり、ご自身の創造された物と人の中で生き、交わりをもたれたのです。


ボアズによって予表された愛に満ちた優しさは、キリストの十字架の死によって成就しました。イエスは自らの犠牲によって私たちを祝福し、私たちが神と永遠に過ごすことができるようにしてくださいました。これ以上の祝福はありません。


ボアズは、その土地の生活から疎外されている人々でさえも含めて周りの人々にキリストの愛を示すことによって、信仰を形にしました。自分の働き人、ルツ、そしてナオミに対するボアズの姿勢は、まさに 「文化に逆行」するものであり、そののちキリストが私たちにもたらす、世界を変える力のある愛を予表しています。あなたは周りの人に神の愛をどのように示しますか?


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この読書プランについて

Ruth: A Story of God’s Redeeming Love

ルツ記は、おそらく史上最も印象的な短編物語のひとつであり、神のあがないの愛の物語です。すべてを統べ治められる神が、ごく普通の人々の人生を用いてみこころを実現されていく様子が見事に描かれています。神の民に向けられたキリストの愛と犠牲を表現したこの美しい物語から、神があらゆる手段を用いてご自分の子どもたちをあがなわれることを学べるでしょう。

この読書プランを提供してくださった、Armchair Theology Publishingに感謝します。詳細については、こちらのウェブサイトをご参照ください。 https://www.timothymulder.com/

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