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ルツ記―神の愛とあがないの物語サンプル

Ruth: A Story of God’s Redeeming Love

7日中 2日

ルツ記1章では、神が私たちに神の真実をお示しになります。


私たちが誠実でないとき、神は真実な方です。


私たちに希望がないとき、神は真実な方です。


私たちが神の約束を忘れてしまっても、神は真実な方です。


エリメレク、その妻ナオミとふたりの息子たちはベツレヘムが飢きんに見舞われていた時代を生きていました。イスラエルの民が神に従わなかったことが原因で、飢きんが起きることがたびたびありました。その時代、神は民が飢きんで苦しむことをお許しになり、罪を悔い改めることを勧めようとしておられたのです。エリメレクは神のもとに立ち帰る代わりに、神に背を向け、家族を連れてモアブに向かっていきました。悔い改めるのではなく、神の裁きから逃げようとしたのです。それはまるでエリメレクが「もし神が自分や家族に食べ物を備えてくれないのならば、自分で用意するしかない」と言っているかのようです。しかし、神はモアブとモアブの偽りの神、ケモシュへの崇拝を忌み嫌っていました。神は、モアブとは一切関わりを持たないようにと、ご自分の民にはっきりと言っておられました。エリメレクは神への従順よりも生き延びることを選びました。家族の生活を守ろうとすることは、神の戒めを破ることの正当な理由にはなりません。しかし、神は私たちの不真実を不真実ではお返しにはなりません。(ローマ人への手紙 3章3節~4節)たとえエリメレクとその家族が誠実でなかったとしても、神は真実な方であり続けてくださることをこの話で見ることができます。


モアブの地にいる間に、エリメレクとそのふたりの息子は死に、ナオミとふたりの嫁、オルパとルツが後に残されました。ナオミの経験したことが想像できますか。立て続けに亡くなった最愛の人たちの3番目の墓の前に立ったとき、ナオミはどん底に突き落とされたはずです。ナオミは希望を失っていました。そして、夫と息子たちを失った悲しみは、家族だけにとどまりませんでした。ナオミ、オルパ、ルツの三人は敵意に満ちた土地で、すべてを失い、生活を支える手立てをもたないやもめとなったのです。


逆境に立たされると、神を疑うことがよくあります。ナオミは神の大いなるご計画には気付きませんでしたが、神の存在を疑うことはありませんでした。そうではなく、ナオミは神の愛と優しい思いやりの心を疑ったのです。しかし、神の民にとって状況が真っ暗に見えるときこそ、神のあわれみの日が近づいていることが多いのです。苦難を経験するとき、神は共におられます。希望を失うときにも、神は変わらず真実な方でいてくださることを忘れてはなりません。


大喜びで出迎えた町の人たちに、ナオミは自分をマラと呼ぶようにといいました。「なぜなら全能者がわたしをひどく苦しめられた」と語っているように、ナオミは自分に神の怒りが向けられたと感じていました。そのため、ナオミは神から与えられた名前(「楽しみ」を意味するナオミ)ではなく、自分がおかれた境遇や感情にもとづいた名前(「苦しみ」を意味するマラ)を名乗ったのです。ナオミには、神が自分に「楽しみ」を用意されていることを見抜くことはできませんでした。真理に対する自分の見方を変え、それとともに神に対する考え方も変えてしまったのです。ナオミは自分にとって神が真実で愛に満ちた方だとは思えなくなっていました。ナオミはすぐ隣にいてくれるルツという人さえ「見る」ことができなくなっていました。ナオミへの不滅の愛と忠誠を誓ったルツは、「ここに私がついていますよ!」と思ったかもしれません。ナオミは神の約束を忘れていたのです。(申命記 31章8節)ナオミは神が共におられ、神は決して見放さず、見捨てないという神の約束を忘れていました。たとえ私たちが神の約束を忘れてしまっていても、神は真実な方なのです。


聖書を通して、私たちは神の揺るぎない愛を再確認します。どのような人生の状況にあっても、ナオミに対する神の愛は変わることがありませんでした。エリメレクとナオミが神に背を向けたときも、神は真実な方でした。ナオミが夫とふたりの息子を失い、希望を失ったときも、神は真実であり続けました。ナオミが神の約束を忘れてしまったときも、神は約束を覚えていてくださりました。どのような状況に置かれても、神は私たちに対して真実な方なのです。神はご自分の子どもたちを見捨てられません。


ナオミのように苦しみや絶望を感じたことはありますか? 自分の痛みにばかり気を取られて、自分のまわりにある祝福をのがしてしまったことはありますか? 誰でも神の約束を忘れやすく、神の御国(みくに)を継ぐ者としてではなく孤児のように生きがちです。神の真実を忘れないために、自分ができることは何ですか?


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この読書プランについて

Ruth: A Story of God’s Redeeming Love

ルツ記は、おそらく史上最も印象的な短編物語のひとつであり、神のあがないの愛の物語です。すべてを統べ治められる神が、ごく普通の人々の人生を用いてみこころを実現されていく様子が見事に描かれています。神の民に向けられたキリストの愛と犠牲を表現したこの美しい物語から、神があらゆる手段を用いてご自分の子どもたちをあがなわれることを学べるでしょう。

この読書プランを提供してくださった、Armchair Theology Publishingに感謝します。詳細については、こちらのウェブサイトをご参照ください。 https://www.timothymulder.com/

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